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中山 冴子 展 一Calling the Sanctuary一|天プラ・セレクションVol.106
大学卒業後、広島に戻り、幼い頃に見ていた山の近くでアトリエを構えたとき、私の制作テーマの原点が形作られました。子どもの頃、何度も目にしていながらも一度も踏み入れることのなかったその山は、大人になって改めて見ると、恐怖と美しさが同時に存在する別世界のように映りました。その奥深くには、まるで誘い込むような木々が生い茂り、超自然的な気配を感じたのです。この感覚を絵画で表現したいという思いから、私はこのような場所を「聖域(sanctuary)」と呼び、制作を始めました。 その後、宗教美術や宗教画に触れる中で、これらの作品が他者と感覚を共有する力を持っていると気づき、絵画が私の感じた世界を伝える手段になり得ると確信しました。そして今回の個展で、「私もこの世界を思い浮かべます」という言葉を初めていただいたとき、私の絵が目的を果たしたかのように感じました。この体験が、私の制作にさらなる意味を与えてくれたように思います。 中山 冴子 Exhibition Review 中山冴子展の会場を見渡してみると、静寂な美しい空間は、個性的な様式の魅力がそれぞれの作品に醸し


秋山 幸 展 一Home一|天プラ・セレクションVol.104
私が6歳の時に祖父が亡くなった。生前、画家で小学校の校長をしていた祖父にとって、忙しい日々の中で時間を見つけ自分のアトリエに通うことが、かけがえのない時間だった姿を幼いながらに肌で感じていた。祖父のいない、アトリエに残された絶筆の油絵を初めて触った。チューブから出た絵の具と溶き油が混じり合い固まり、その独特の硬さに驚いた。イメージを乗せた絵の具が形を変えて空気と化学反応を起こし、キャンバスに永遠に定着している様子が今絵を描いている私の原風景のようにインプットされている。 真夜中の内モンゴルの暗闇に一人立った時も、愛猫が老衰で目の前で死んだ時も、娘が生まれた時も、いつも身体という存在を感じた。肉体を意識して目の前のことに対面することがテーマであった。 意識が近づいたり離れたり、見ている風景の山頂と私が立っている地面の下はつながっていること。自分に関係ない遠い場所に、食べ物や文化を通してつながっていること。絵を描くことは、ピンと張られたキャンバスが地面やテーブルや皮膚のように広がっていて、その上に絵の具でビルドし、地面を掘り、空から俯瞰してみることを


藤飯 千尋 展|UNIVERSE|天プラ・セレクションVol.98
私の感情の壺が溢れそうになったとき、 火山が噴火するかのごとく、 一気に制作モードに傾きます。 それは喜びで満たされた時。 その嬉しさを共有したくて。 不条理な世界に憤りを感じた時。 そこに未来の展望を込めて願いとして。 制作の最終段階で手や脚を用い、身体性を伴います。...


津田彩子(長者寿司子)/メリオンデザイン/もんしーファーム
アーティスト、デザイナー、農家 ・津田彩子 「Art of the people, by the people, for the people」 農家をしながら作品制作をしている。 アートに興味をもつ人が増えますように。 ・長者寿司子(すし画)...


二乃本 曙暢 展|Vibration ―鼓動―|天プラ・セレクションVol.89
誕生と死 その狭間にある生きるということ 個としての生命 継承・連続としての生命 それらをはぐくむ宇宙の法則 常に変化し続けながら 否応なしに未来を切り開き続ける世界 その連綿の中に感じる美しい瞬間を 私もまた 命の続く限り 変化を繰り返しながら 形にしながら...


安中 仁美 展|ささやかな備忘録|天プラ・セレクションVol.76
普段目にしているはずのモノや風景も、ふとした瞬間琴線に触れることがあります。 何がいつもと違うのだろうという疑問が興味へとつながります。―「何か気になる。」 私の場合、創作のインスピレーションが沸くのはこんな時です。 そして作品づくりに取り組む際には、次のことを考えるように...


吉行鮎子展|エモーションが止まらない|天プラ・セレクションVol.68
目に見えるものだけが真実ではない。 見えている部分はわずかで、 水面下には何倍にも及ぶ巨大な氷塊が沈んでいる。 感情の爆発も、 地球温暖化の影響も、 じわりじわりとやってくる。 ある日、 積み重なったものが突如に崩れる。 雪崩のように。 吉行 鮎子...


平井 健三 展|匂い vol.1 Wシリーズ|天プラ・セレクションVol.30
「匂い」シリーズに取り組んで十年余りになる。発端はジャスパー・ジョーンズの「Scent」 1973-74がヒントになっている。オレンジ、緑、紫のハッチングが画面全体を覆う作品である。またジャクソン・ポロックにも 1955年に同名の作品がある。1978年西武美術館における回顧...
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