澤田 虚舟 遺墨展|天プラ・セレクションVol.42



没後七年にあたり、天プラセレクションの企画展として9/27〜10/2の6日間で開催いたしました。前回は没後三年の際に、約八十点を山陽文化会館にて展覧いたしました。今回は、大字・中字・小字・細字・楷書・行書・草書・多字数・小字数、調和体と類型的な作はできるだけ一点とし、公募展(日展・読売展)に発表したものも極力除外しました。そして生活に密着した襖、屏風の大作を中心として茶掛小品などを展示いたしました。独特の重厚で迫力ある大字の行書、繊細で流麗な小字の草書の連綿、整然とした紺紙金泥の細楷、圧巻は詩吟の吟詠に合わせて即興で書く「書道吟」。今流行りの『書道ガールズ』ならぬ『書道オールドボーイ』を今から四十年程前から得意としていました。大字の筆と中字の筆を二本とりかえながら朗々と響く吟詠の中、精神を集中して時には力を内に、時には飛び散る墨、まさに墨痕淋湾の一言に尽きると思います。七十七年の生涯、自分の好きな道で生き抜いた、生来の「負けん気」が全ての原動力であったように思います。我々は衣鉢を継ぐべく精進努力する覚悟を強くした6日間でした。開催にあたり、企画、会場の提供等天神山文化プラザ様、関係各位にご厚礼申し上げます。


(財)関西書芸院 理事長 澤田 虚遊



「いかに険しい道とはいえど 命をかければ開けるぞ 俺は一管筆に生く」自作

虚舟先生の遺作展が天神山プラザ2階の第3展示室で開かれた。お陰様で久しぶりに一同に集められた作品にお会い出来た。壁面の作品は先生の書道人生の一端を紹介したに過ぎないが、岡山県の書道史に残るすばらしい書作展であった。

細字、中字、太字に見られる力強い魂の叫び。襖の大作は62歳での書作であったが、私の年齢と比較しても凄まじい心の動きと粘り強い努力に圧倒される。線、墨色、造形の一作ずつのレパートリーの幅広さ、心の境地をあらわした「遊心」「酔月」…。先生は私財を投げ打って書道文化発展のため関西書芸院を創設されたが、ご子息の虚遊氏がお父上のお望みに応えて精進し、昨年、日展で特選を受賞されたのも喜ばしい限りである。

私も「仮名」部の読売審査員ではあるが、ご一緒に上京した時の、社中の方々の作品写真をずっと見ておられたお姿や、やさしくお声を掛けてくださったこと等の思い出が蘇り、しばし懐かしさに浸った。筆一本の力のご指導、有難うございました。

天プラ・セレクション推薦委員/書道家 森川星葉


岡山県天神山文化プラザ企画展 天プラ・セレクション Vol.42 澤田虚舟 遺墨展

[会期]2011年9月27日(火)〜10月2日(日)

[会場]岡山県天神山文化プラザ 第3展示室【2F】


澤田 虚舟

1927 岡山県都窪郡早島町に生まれる

1958 日展初入選以来18回入選(会友)

1963 関西書道連盟発足

1964 財団法人日本書道教育学会展 文部大臣賞受賞

1966 機関誌(関西書芸)発刊

1970 関西書芸院と改称

1973 財団法人日本書道教育学会展 審査員

1974 関西書芸院 財団認可(岡山)

1975 財団法人関西書芸院 理事長就任

1976 山陽文化会館落成

1977 関西書道専門学校開校(岡山県認可)

1979 古谷蒼韻に師事

1981 岡山県美術展 審査員就任

1987 還暦記念個展(高島屋/岡山)

1990 読売書法会理事 審査員

1999 山陽新聞賞(文化功労)受賞

2004 11月15日逝去 77歳

2007 遺作展(山陽文化会館/岡山)

2011 天プラ・セレクション vol.42「澤田虚舟 遺墨展」(岡山県天神山文化プラザ/岡山)


出品一覧

タイトル|素材/技法/形状|サイズ(cm/縦×横×奥行き)|制作年

飲中八仙歌|書・四曲屏風|109×185|1962-1972頃

秋本先生顕彰碑|書・額|105×175|1964

嵯峨雲間樓|書・軸|228×63|1975

壽楽|書・軸|198×58|1978

萬壑樹聲満|書・額|85×165|1979

壽福|書・額|214×130|1981

遊心|書・衝立|117×131|1981

酔月|書・衝立|117×131|1981

勝つと云うは…|書・額|68×58|1977-1982

唐詩|書・額|70×140|1977-1982

南無阿弥陀佛|書・額|38×169|1977-1982

鳶飛戻天|書・軸|205×50|1987

唐詩|書・軸|145×275|1987

清逸|書・二曲屏風|163×159|1987

龍門横野断|書・軸|195×57|1988

龍遊壽海|書・四曲屏風|175×280|1988

坐花醉月|書・軸|194×45|1989

藤田東湖|書・軸|220x67|1989

書畫琴棋詩酒花|書・襖|177×386|1989

七言二句 四首|書・襖|177×292|1989

唐詩|書・軸|82×222|1990

一笑一少|書・軸|126×46|1990

讀聖賢書|書・軸|205×50|1992

|書・額|78×90|1993

白雲自去来|書・軸|105×55|1993

秋宵一壷酒|書・軸|190×65|1994

祝賀詩|書・六曲屏風|210×425|1997

澄懐|書・二曲屏風|173×185|1987-1992

六曲屏風|書・六曲屏風|172×280|不詳

小品二曲屏風|書・小品二曲屏風|157×175|1982

一鳴驚人|書・額|175x55|2002

清風明月夜窓虚|書・軸|193×65|不詳


 

サイト訪問者からの連絡受付

事務局経由で受け付ける




 

本記事は、平成23年度 岡山県天神山プラザ企画展 天プラ・セレクション 記録集より抜粋しています。掲載内容は発行時点のものです。


編集・発行:岡山県天神山文化プラザ

発行日:平成24年3月31日

撮影・デザイン:池田理寛

印刷:株式会社 三浦印刷所

 

<記録集をご希望の方は、天神山文化プラザ文化情報センターにてご購入いただけます>


平成23年度 岡山県天神山プラザ企画展 天プラ・セレクション 記録集

岡山県天神山プラザ企画展「天プラ・セレクション」として2011年6月7日〜2012年3月4日の期間に開催された9人の個展の記録集として発行したものです。


<目次>

  • 役重 佳廣 展|天プラ・セレクションVol.37

  • 島村 敏明 展|Kontrapunkt ~対位法~|天プラ・セレクションVol.38

  • 佐藤 安 映像展|middle way|天プラ・セレクションVol.39

  • 石井 司 展|天プラ・セレクションVol.40

  • 高本 敦基 展|Note:日常性の現場から|天プラ・セレクションVol.41

  • 澤田 虚舟 遺墨展|天プラ・セレクションVol.42

  • 小林 泰子 展|時のない森 |天プラ・セレクションVol.43

  • 関野 倫宏 展|干支もの ETO-MONO 〜初春のお喜びを申し上げます。〜|天プラ・セレクションVol.44

  • 光井 威善 展|天プラ・セレクションVol.45


カラー33ページ

税込1,000円


お問い合せ

〒700-0814 岡山市北区天神町8-54岡山県天神山文化プラザ

TEL 086-226-5005

FAX 086-226-5008

メール tenplaza@o-bunren.jp

受付時間 9:00~18:00

休館日 月曜日、年末年始(12月28日~1月4日)

 

「天プラ・セレクション」シリーズは、岡山県ゆかりの作家を選抜し個展形式で紹介する、天神山文化プラザの企画展シリーズです。 開催作家の選考は、推薦と公募の2部門から行います。